Agent Skillsとは?AIコーディングツールの新標準を徹底解説
「Agent Skills」という言葉を聞いても、正直なところ「また新しい規格か…」と感じる方も多いのではないでしょうか。AIツールは次々と登場し、それぞれ独自の拡張方法を持っています。
ただ、Agent Skillsは少し違います。複数のAIツールで共通して使えるオープン標準として設計されており、一度作ったスキルをClaude Code、Codex CLI、GitHub Copilotなど様々なツールで再利用できます。
この記事では、Agent Skillsの基本的な仕組みと、実際に使い始めるまでの流れを解説します。
Agent Skillsの基本:SKILL.mdファイルとは
Agent Skillsの核となるのは「SKILL.md」というMarkdownファイルです。このファイルにAIへの指示や設定を書くことで、AIの動作を拡張できます。
最小構成のSKILL.md
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name: コードレビュー
description: プルリクエストのコードをレビューする
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## 指示
1. 変更されたファイルを確認する
2. コードの品質、セキュリティ、パフォーマンスの観点でレビューする
3. 改善点があれば具体的に指摘する
フロントマター(---で囲まれた部分)にnameとdescriptionを書き、その下にMarkdown形式で指示を書くだけです。
ディレクトリ構成
より複雑なスキルを作る場合は、以下のような構成が使えます:
my-skill/
├── SKILL.md # 必須:指示とメタデータ
├── scripts/ # 任意:実行可能なスクリプト
├── references/ # 任意:参考ドキュメント
└── assets/ # 任意:テンプレートやリソース
ただし、最初はSKILL.mdファイル1つから始めるのがおすすめです。
なぜAgent Skillsが必要なのか
問題:ツールごとに設定方法が違う
これまで、AIツールを拡張するには各ツール独自の方法を使う必要がありました。Claude CodeならCLAUDE.md、CursorならRulesファイル、といった具合です。(CLAUDE.mdからの移行方法も解説しています)
チームで複数のツールを使っている場合、同じ指示を異なる形式で書き直す手間が発生します。
解決:1つ書けば複数ツールで使える
Agent Skillsはオープン標準として設計されており、以下のツールで共通して使えます(2026年1月時点):
- Claude Code
- OpenAI Codex CLI
- GitHub Copilot(VS Code)
- Cursor
- その他対応ツール多数
一度SKILL.mdを書けば、それぞれのツールで同じ動作を期待できます。完全な互換性は保証されていませんが、基本的な機能はほぼ同じように動作します。
Progressive Disclosure:大きなスキルでも軽量に動作
Agent Skillsの特徴的な設計が「Progressive Disclosure(段階的開示)」です。
仕組み
- 登録時:スキルの
nameとdescriptionだけを読み込む - 呼び出し時:タスクに関連するスキルのみ、SKILL.md全体を読み込む
- 実行時:必要に応じて
scripts/やreferences/のファイルを読み込む
この設計により、数百のスキルを登録しても、AIのコンテキストウィンドウ(処理できる情報量)を圧迫しません。
推奨サイズ
- SKILL.md本体:5,000トークン以下を推奨
- 行数:500行以下を推奨
大きなスキルを作りたい場合は、references/ディレクトリに詳細を分割し、SKILL.mdから参照する形が推奨されています。
対応ツールと機能の違い
各ツールはAgent Skills標準をベースに、独自の拡張機能を持っています。
| ツール | 基本対応 | 独自拡張 |
|---|---|---|
| Claude Code | ○ | サブエージェント実行、動的コンテキスト注入 |
| Codex CLI | ○ | スキルインストーラー内蔵 |
| GitHub Copilot | ○ | VS Code統合 |
| Cursor | ○ | ルールとの併用 |
すべてのツールで同じ動作をするわけではないので、重要なスキルは使用するツールで動作確認することをおすすめします。
始め方:3ステップで最初のスキルを使う
ステップ1:スキルをダウンロード
このサイト(Skill Gallery)で気になるスキルを見つけたら、「ダウンロード」ボタンをクリックするか、以下のコマンドでインストールできます:
# Claude Codeの場合
claude /install-skill https://github.com/owner/repo
# Codex CLIの場合
codex /skills # 内蔵のスキルインストーラーを使用
ステップ2:スキルを配置
ダウンロードしたスキルは、以下の場所に配置します:
- プロジェクト専用:
.claude/skills/(そのプロジェクトでのみ有効) - ユーザー共通:
~/.claude/skills/(すべてのプロジェクトで有効)
ステップ3:スキルを使う
Claude Codeの場合、スキル名を入力するかスラッシュコマンドで呼び出せます。Codex CLIでは$スキル名の形式で呼び出します。
注意点と現状の限界
Agent Skillsは便利ですが、いくつかの注意点があります。
ツール間の互換性
基本的な機能は共通ですが、ツール固有の拡張機能(Claude Codeのサブエージェントなど)は他のツールでは動作しません。
品質のばらつき
オープンな仕組みなので、GitHubには品質がまちまちなスキルが存在します。スター数や更新日時を参考に、信頼できるスキルを選ぶのがおすすめです。
仕様の変更
Agent Skillsはまだ発展途上の標準です。仕様が変わる可能性があるため、公式ドキュメント(agentskills.io)を定期的に確認することをおすすめします。
まとめ
Agent Skillsは、複数のAIツールで使えるオープン標準です。SKILL.mdファイルに指示を書くことで、AIの動作を拡張できます。
まずはスキル一覧から気になるスキルを試してみてください。使ってみて「こういうスキルが欲しい」と思ったら、自分で作ることもできます。
詳しい仕様はagentskills.ioで公開されています。
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